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「嫁」という言葉の重さ

 「(俺の)嫁」という言葉の重さについて考えてみようと思い立ちました。「俺の嫁」この単語をツイッターのTL上にて見ない日が無いぐらいなので、一度ちゃんと考えてみようと。盛んに言われ始まったのは「長門は俺の嫁」あたりからというおぼろげな記憶はあるのですが、当時はあまり違和感を覚えなかったんですよね。不思議。


 「そんなのネタだから」「野暮だよ」などと言われてしまいそうなトピックなのは分かっていますが、それも踏まえて一度考えをまとめてみるのも悪く無いな、と。

 自分の思いを簡単にまとめてみると、「『嫁』という言葉の重みが随分軽くなった」かな。「嫁」という言葉はそれほど軽々しいものではないはずじゃないのか? そんな気がするのです。

 「俺の嫁」発言については、どちらかといえば肯定的な立場に立っていますが、「嫁」という言葉を使うのであれば、ある程度の覚悟と強い想いが必要なのではないかと。そして、その「嫁」に釣り合う資質が己にあるのかを日々問うていかないといけないのじゃないかなと思うのです。

 だから

ののたんがいれば、他に嫁なんかつくらなくてもいい
そういう精神状態が、私の中には確かに息づいているのであった・・・

(引用元:俺の嫁: ℃田舎狂詩曲

こういう事や

何か「他の女の娘に目が行っちゃうと嫁に悪い」とか「そんな己の浮気心をムリクリにでも納得させる方法を考える」とか、傍から見たら訳が分からないことに脳細胞をフル回転させる位、二次元嫁に対してマジで恋している人間なんて自分だけかもなぁ、と思いつつも、傍から見たら訳が分からないことに脳細胞をフル回転させる位、二次元嫁に対してマジで恋している人間なんです、私は。

(引用元:二次元嫁に対して、浮気してしまった時の言い訳を真剣に考えることありませんか? - さよならストレンジャー・ザン・パラダイス

このぐらいの事が言える人は高らかと「嫁」宣言してもいい。そう思うのです。

 他に「嫁」といえるのかどうかの重要な要素として、

  • 「嫁」の過去の過ちを許せるのか?
  • 「嫁」の年取ったりして容姿がどんなに変わっても嫁を愛せるのか?

 この辺を挙げたいところです。特に前者は、過ちを一緒に乗り越えてこその「嫁」なのではないか。嫁の過去の過ちを認めず切り捨てる、そんな態度で「俺の嫁」宣言されてもどうなのかな、それ? と思うのです。
# 現在進行形で道を踏み外されたら、それは「離婚」が発生しても仕方ないのかもしれないですが。

 また、後者は、一生添い遂げる覚悟なくして「嫁」というのもどうなのかな? とも思うので問うています。いかがでしょう?

 そんな訳で、自分を試されてすらいる単語である「嫁」という言葉が氾濫しているのをみると、どうも違和感を覚えてしまう訳でして。

 「俺は他のヤツよりもこの子がいとおしいのだ!」という気持ちを表現したいなら、昔は「萌え」を使えばよかったような気もしますが、「萌え」という単語の価値はだんだん下がって行きました。もはや猫も杓子もちょっとかわいいと「萌え」を使うようになっているようです。

 そんな、価値の下がって来た「萌え」の代わりに、「俺は他のヤツよりもこの子がいとおしいのだ!」という事を表現する「萌え」以上の表現として「俺の嫁」が生まれてきたのかな? という気もします。

 試しにツイッター上でここ30分ぐらいの「俺の嫁」「萌え」を比較してみると、「俺の嫁」で約40ツイート、「萌え」で訳200ツイート、圧倒的に「萌え」の方が多いですね。みんな使ってます。これでは「俺は他のヤツよりもこの子がいとおしいのだ!」という目的には使えませんね。

 ただ、「嫁」という言葉の価値に重さを感じてしまう私としては「萌え」以上「嫁」未満、そんな中間の言葉ってないのかなと。出来る事ならそういう言葉が生まれて、そちらが使われるようにならないかなと、そんな事を考えてみたりします。

 と思ったら、中間になる言葉ってあったみたいですね。「あさみかわいいよあさみ」と、いうのが。ううむ、こっちがそのまま流行っていれば、なぁ。


 次に、この問題は既に論じられているようなので、その足跡を辿ってみたいと思います。

 まとめとしてはここが一番分かりやすいですね。いつ頃から使われだしたのかについても考察がなされています。以下、ここからの引用です。なるほど。気軽に「嫁」と言うかれらにとっても別の意味で重みがある、という訳ですね。

 ここらはやはり、ネット特有の 「言葉遊び」 もさることながら、一昔前に比べて結婚が現実的でない、少なくとも20代くらいの若者にとっては遠い遠い先のようなイメージがあり、それが理想化されているってのもあるんでしょうね。

 そしてその結果 「嫁」 という存在が、 「恋人でありパートナーであり母親であり姉であり妹でもあるような、そんなパーフェクトな存在の寓意」 として、意味づけられているのかも知れません。

(引用元:嫁の嫁/ 嫁/ 同人用語の基礎知識

 このあたりの考え方も面白いですね。「『好き』と『尊敬する』をごっちゃにできる便利な言葉」として「俺の嫁」を挙げている訳です。「新しいコミュニケーションの一つの形」という解釈。ううむ面白い。後段については、私も「好きなものは好き!」と、どんどん言えばいいと思う派なので、気持ちはよく分かります。場と機会をわきまえて欲しい、と思うことはたまにありますが。

 かなり特殊で、日常会話では使えないタイプのコトバですが、これもまたネット上の新しいコミュニケーションの一つの形なのかなー、と思いました。

 何よりも。好きな作品・キャラに対して「好き!」って言ってるのを見るほどすがすがしくて楽しいものはないです。けなすのを見るよりも何倍も気持ちいいよね。

(引用元:「○○は俺の嫁」と叫んでみよう。 - たまごまごごはん

 で、上のおはなしの続き。うん、いけないとか言っちゃうとつまらないので、使い方考えてみて欲しいですよね。その上で、「俺の嫁」連呼する、という結論に至るなら、そういう考え方なのかーと。

 どんなオタ用語でもそうなのですが、これでないといけないとか、これは使ってはいけない、というのはないですよネ。あくまでも会話のツール。言葉で共有感を分け合うのが何より楽しいです。

(引用元:オタ会話の中にある、キャラ独占欲とキャラ共有感 - たまごまごごはん

 ここで取り上げられているメールヘッダ〝X-Wife〟と〝X-Moe〟には思わず吹いてしまいました。詳しくはこちら。しかし、このメールヘッダを適切に解釈するメーラーもありそうですね。中々に面白い。

 ちなみに、X-Moeの属性に、

 複数の年齢設定がある場合、そのうちの特定の年齢に限定して萌えていることを表わすのに、age属性を用いる。

とあってあまりのガチさに吹きました。作中で少女からお姉さんになったキャラクターがいた場合、どちらに萌えるかを明確に出来る訳ですね。これは本気だ! また、

 厨房による他人を騙るML荒らしなどが行なわれた場合に、本人かどうかの認証に利用されることもある。厨房はこのような非標準ヘッダーの存在など知らないのである。

という面白いヘッダの使い方が挙げられていました。この使い方は賢い!

 もう少し考察を紹介してみましょう。これは「なんで「○○は俺の彼女」じゃないの?」という問いに対する、スレッドのまとめです。一部抜粋してみます。

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 15:06:42.81 ID:nbZMomoEO
語彙が悪いだろ

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 15:16:12.90 ID:Kzd7B87Q0
より現実味が無いことをあらわしてるんだよ

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 15:17:02.80 ID:U1ItOhDq0
彼女だと中途半端にイメージできて自分には無理だって理解しちゃうから


48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 15:20:26.49 ID:PPS/ovrUO
複数のキャラを嫁宣言してるヤツはチャラ男リア充浮気男と変わらないと思う

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 15:21:02.66 ID:6epyFz1yO
同一キャラに複数の人物が俺の嫁宣言とか

どう思う

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 15:21:45.75 ID:73ESy+PX0
>>49
モニターぶっ壊して相手のとこ言って、ぶん殴ってやりたいと思う

(引用元:もみあげチャ~シュ~ : よくアニヲタが「○○は俺の嫁」って言うけどさ - ライブドアブログ

 この辺の解釈は面白いですね。また、重婚は彼らの間でもタブーな模様です。ちなみにコメント欄は「嫁」の扱いについて賛否両論でした。いい事です。こういう議論がどっちかに偏ると面白くないから。ぜひそれぞれの「嫁」論を貫いて欲しいものです。

 はてぶでも賛否両論あるようです。

 そして、私の感じるもやもやは、この辺が正鵠を射ているのかもしれません。私の感じている「嫁」という言葉の重みは三次元にのみ通用するものであって、二次元のそれとは違うのかもしれないですね。もしかしたら「その辺を使い分けるセンスが必要なんだ!」と仰る方もいるかもしれませんね。ただ、私は不器用なのでちょっと無理そうかもしれませんが。

水を差すようで悪いが、いわゆる二次元キャラに使われる場合の「俺の嫁」と、本当の自分の結婚相手である「俺の嫁」と、この二つの流派が混ざって錯綜してる感じがするんだけども。

(引用元:二次元?三次元?

 「俺の嫁」にはこんな話もあったようです。「日本政府に対し「二次元キャラとの結婚を法的に認めて下さい」という署名活動実施中 - GIGAZINE」ここまで来ると、ちょっと行きすぎでは……。というか、二次元の嫁というのは誰かに認めてもらわないといけないものなのでしょうか? この界隈にいる人たちが、良識ある大人に認められちゃってどうするんだろ? そういうところとは真逆のところにいるから「俺の嫁」という発言が響いてくるんじゃないかな、そんな気がします。


 最初の方で述べた「『嫁』の過去の過ちを許せるかどうか?」という話にも少し触れておきたいと思います。有名どころの事例の解説を挙げておきましょう。

 処女性は、「嫁」同様、独占欲を保証する属性の一つと考えられます。加えてペットボトルのキャップリングみたいに、自分が一番最初に手をつけるということが保証されることも、独占欲を満たす必要条件の一つであるようです。だから、ナギの元カレがいることが仄めかされたことにより、その元カレに嫉妬することで、「非処女」「中古品」というところまで認識が飛んでしまったのですね。

 つまり今は、「嫁」にしたいという、無意識下の独占欲、つまりそのキャラに対する顕在化した独占欲がなくても、こういった祭りが発生する可能性を孕んでいる時代になったんだと思います。

(引用元:「俺の嫁」言説と「かんなぎ騒動」にみる、擬似恋愛商法とオタクの独占欲・嫉妬心・エディプスコンプレックス-安田寛の「超アニメ主義!! HOWTOアニメ文化」

 もう既に本家では非公開になりましたが、ビジネスの観点からこの問題を解説した名文もありました。結論の部分を引用してみます。

 私の持論では、近年のオタクビジネスでは、理想の“俺の嫁”を求めるオタクの欲望が上手く利用され、消費に繋がっているんではないだろうかと考える。だが、私はそれを否定しない。むしろ肯定する。オタク達の隠れたニーズに上手く応えているからである。マーケティングの問題として、それは正しいあり方である。異常であると非難されるべきは、そのようにしか理想の相手を探せなくなっている社会システムや日本人達1人1人ではなかろうか。

(引用元:某かんなぎ騒動と“俺の嫁ビジネス”について - Triple3のつれづれ


 調べてみると、結構2007~2008年に語られてしまっている手垢のついた問題な訳ですね。肯定派否定派、肯定派の中でも重婚はどうなのか他色々と。いろんな意見があるのは健全な証拠なので、各自がそれぞれの「嫁」論を大事にしてくれればいいのかなと思います。最後に、

「私が『俺の嫁』という言葉を使うときは、それなりの重みをこめて使う」

と、だけは言っておこうと思います。

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